大型フェリー「さんふらわあ」で
鹿児島へ渡る!

あまりにも魅力が多く、幾度となく訪れてしまう地、それが九州です。そんな九州に旅するとしたら、まっさきに頭に浮かぶ交通手段としては、飛行機や鉄道があるでしょう。

しかし今日からは、そこに「船(フェリー)」も加えてください。

今回は、誰もが一度は耳にしたことがあるであろう大型フェリー客船「さんふらわあ」で、大阪から九州は鹿児島にダイレクトでアクセスする旅をレポートします。テーマは「さんふらわあで鹿児島」「まだ知らない鹿児島大隅」です。今回は、全3記事構成の前編をお届けします。

まさに規格外の旅は「海の上のホテル」から

では、早速旅のスタート。鹿児島は大隅半島(おおすみはんとう)の志布志港(しぶしこう)へ航海する「さんふらわあ」には、大阪の中心部から40分ほどの、大阪南港から乗り込みます。受付をするチケットセンターの建物からさんふらわあの乗り場へは、なんとバス移動。あまりにも船が大きいので、乗り場のサイズも規格外です。

その巨大なさんふらわあには、なんと入り口部分に、エントランスへと向かうエスカレーターが存在します。延々とエスカレーターに乗り、到着してみればなんとそこは6階。このフロアにフロントがあり、6〜7階が宿泊スペースとなっています。一般乗船者にとって最上階の8階はレストランとラウンジです。

部屋は大部屋タイプか個室タイプにわかれていて、今回は最大3名が宿泊できる個室「デラックスB」(「船に泊まろう」プランの割引料金で片道18,000円~※2017年12月時点))を利用させてもらいました。中は完全にホテルの一室。驚いたことにトイレにはウォシュレットですよ。下手なビジネスホテルよりも圧倒的に快適ですね。

そうこうしていると出港の時間に。地上からはライトを振ってのお見送りが。これ、昼間の場合にはテープセレモニーになるそうです。また、船内ではドラが叩かれました。船内全体に出港を知らせるわけですねえ。

各階のデッキには自由に出られるようになっていて、夕焼けや港・海の眺望を楽しむことができます。見てわかるように、見事な眺め。なんせ最上階は8階相当ですからね。この眺望は船旅の大きなメリットのひとつです。船の煙突をはじめ、デッキの機械類などが力強く、写真映えするのも特徴ですね。好きな人にはたまらない世界です。

船の中の過ごし方ですが、船員さん曰く「まずはお風呂に入るのをオススメします」とのこと。理由はわからないけど、フェリー利用者の間では定番なんだそうです。ちなみに窓付きの大浴場があり、これも普通にホテル並の施設です。シャワーの水圧も普通にあって、いまが海の上だということを忘れてしまいそう。売店も普通に品揃えが良くてビックリ。そりゃそうか、毎日港から積み込めるわけですからね。

ソフトドリンクからお酒まで、自動販売機も豊富。他にカップラーメンや焼酎の自販機も備えられていました。

海の上だということを忘れるレストラン

船内のレストランはバイキングスタイル(大人1,540円、小学生1,030円、4才以上620円、3才以下無料。65才以上は1,230円)。好きなものを好きなだけということで、子供からお年寄りまで、幅広い年齢層に対応しています。この日の目玉はなんとカキフライ。海の上で揚げ物とかちょっとビックリです。鰹のたたきやハンバーグ、おでんなんかもあって、その日の気分でがっつりにもあっさりにもいけるのが良いですね。

さんふらわあワインなるものもあって、頼んでみました。神戸ワイン謹製のれっきとした国産ワインです。辛口の白で、料理と合わせやすい!

星空、日の出と見事な天体ショーが楽しめる船の旅

食事のあとはお待ちかね、空の撮影タイム!海上では山中のように外光がほとんどないので、最高レベルの星が楽しめるんですね。ところがこの日の天気は曇り。出港時には晴れ間もあったので、どうかな〜と思っていましたが、残念ながら星は見えませんでした。次の機会、ですね。夏場には星空鑑賞会なんて企画も実施されるみたいですよ。

ちなみに夕食を食べ終わるくらいまでは、陸地からそんなに離れていないようで、携帯の電波は入り続けていました。それでなくてもソフトバンクのアンテナが備え付けられた船は船内で無料のWi-Fiが利用できますので、速度はそこまでありませんが、最低限の通信は行えます。

21時あたりからはだんだんと船内で活動する人も減ってきまして、このあたりで眠りにつくこととしました。起床はもちろん日の出前のタイミングです!

さて、翌朝は予定通り5時半に起床。一縷の望みをかけて船外に出てみましたが、残念ながらまだ空は厚い雲に覆われており、星は見えません。うーん、これだと日の出も厳しいかな?との想像どおりに、7時頃の日の出も見ることができませんでした。天気ばかしは時の運なので仕方がないですね。

志布志の港に到着、そしてすぐにレンタカーを!

この日の航海は土曜日ダイヤということで、志布志港到着が8時40分頃。予定通りに入港して、スムーズに下船です。なお下船前に部屋の鍵をフロントへ戻すシステムのようですので、お忘れ無く。

ちなみに到着地である志布志の場所はこちら。

「志布志市志布志町志布志にある志布志市役所志布志支所」という名前などが話題になったことがあるので、名前を聞いたことがある人も少なくないのでは。鹿児島県の大隅半島の東側ですね。ここから今回の旅がはじまります。

下船するとすぐに志布志港の建物の中にオリックスレンタカーの窓口が!予約さえしておけば、利用する車を港まで運んでおいてもらえるみたいですね。これは時間の短縮につながるのでとても嬉しい!下船10分後にはもうレンタカーを受け取っていました。

※オリックスレンタカーは2019年9月30日をもちまして閉鎖いたしました。10月1日以降はトヨタレンタカーをご利用ください。

天気は少しばかり曇り模様。雨が降りそうな感じですが、レンタカーさえあれば安心ですね。さんふらわあの旅はレンタカーとセットがオススメ!

ということで、初めてのフェリーの旅はとても快適かつ楽しく過ごすことができました。なんといっても、のんびりホテルで過ごしている間に移動してくれている、というのは素晴らしいですね。癖になりそう!

ここでさんふらわあ編は終了。続いて鹿児島1日目編に続きます!

profile

のりおさん

ブロガー

1978年静岡県三島市生まれ。さいたま市在住。ブロガー、ライター、フォトグラファー。媒体への寄稿も多数。2000年より旅と写真とレビューのブログ「エアロプレイン」を運営。写真をまとめたflickrのアカウントは1600万回以上閲覧されています。日本国内外を旅行し、グルメ情報や観光情報などを写真で紹介するほか、ガジェットやカメラのレビュー、雑学やネットの話題もお届けします。最近の主なトピックは、子育て、バラ、レゴ。