志布志ではじめる、絶景とグルメの旅

「さんふらわあ」ではじめた鹿児島の旅は、ついに鹿児島の大隅半島へと到着。ここから、絶景とグルメの旅がはじまります!

志布志の地元民に愛される名所「宝満寺」

「さんふらわあ」から下船して最初に訪れたのは、志布志でも紅葉の名所として名高い「宝満寺(ほうまんじ)」。池泉式庭園のある、小さいけれど趣のあるお寺です。安産祈願の名所として知られているようで、この日もたくさんの家族が訪れていました。地元で愛されているお寺ですね。

お目当ての紅葉は、とても立派なイチョウとモミジを見ることが出来ました。個人的には苔がよかったですね。かなりフォトジェニック。

宝満寺

鹿児島県志布志市志布志町帖6537

099-472-2224(志布志市総合観光案内所)

http://www.kagoshima-kankou.com/guide/51921/

新たなグルメスポット「うなぎの駅」

さて、朝ご飯がはやかったせいでおなかが空いてきました。ということで向かったのは、鹿児島の隠れた名産品「うなぎ」をこころゆくまで堪能できるという「うなぎの駅」です。こちら、うなぎの養殖で有名な「山田水産」の直営です。

施設はこのように想像以上の大きさ。まだ今年の7月にオープンしたてということで、新しい施設です。中は大きく分けて地元の特産品とうなぎを売る売店ゾーンと、料理が食べられるレストランゾーンにわかれています。家族へのお土産を購入後、レストランでもっともオススメというメニュー「霧島湧水うなぎ会席(3,500円)」を注文。食券を買ってできあがりを待つ、サービスエリア方式ですね。

待つこと15分ほど。できあがった「霧島湧水うなぎ会席」がこちらです。名実共にうなぎづくし!これはすごい。

さっそくですが蒲焼きをいただきます…む、肉厚でいて、ふんわりやわらか。鹿児島のうなぎは関東ではないけど蒸すんですねえ。少し固めに炊いてあるごはんとタレの相性もばっちりで、これはうまい。ウナギ以外の副菜にもうなぎが使われており、うなぎフリークにとって満足度高いです…!全部食べたらずいぶんと満腹になりました。ごちそうさまでした。

うなぎの駅

鹿児島県志布志市志布志町志布志1286-8

099-478-8181

http://yamadasuisan.com/unaginoeki/

根占の絶景「雄川の滝」

食後に一息ついたあとは、この日の目的地「根占(ねじめ)」へと向かいます。志布志からはだいたい車で1時間弱くらいですね。

途中の道は快適そのもの。志布志中心部から離れるにつれ、だんだんと信号機もなくなってきまして、ほとんど停車しませんので、ストレスの少ないドライブが楽しめます。これはレンタカーでも快適ですねえ。

根占地区に入ると、まずは名所として名高い「雄川の滝(おがわのたき) 滝上展望所」へ。

駐車場から少しだけ階段を下り、展望所へ着くと…この景色!なんといっても滝壷が青いんですよ。こちらの雄川に流れる水は基本的に湧き水ということで、水の中に様々な成分が溶け込んでおり、このような色になるそうです。名水として名高いところではよく見かけますが、滝壷がこの色ってのは初めてな気がしました。

この滝壷を見たら、実際に目の前でこの滝を見たくなっちゃいますよね?僕はなりました。だから、行きました。滝壷へ。滝壷への行き方は展望所入り口の案内にも書いてあって、観光者の気持ちを良くわかってらっしゃる感じ。滝壷へは、展望所から車でだいたい20分ほどのようです。

ちなみに滝壷の駐車場への途中「滝見大橋(たきみおおはし)」というこちらもまたカッコ良く、絶景の橋がありますので要チェック。

名前とは裏腹に滝は見えません(笑)が、眼下の渓谷は絶景です。あとからわかったのですが、川沿いにうっすらと見える歩道は、この後歩く場所でした。

雄川の滝の駐車場からは徒歩でこのような感じの道を歩きます。この日は雨だったこともあり、滑りやすいので慎重に進みます。ほぼ舗装された道だけなので、ある程度のアップダウンさえ大丈夫なら、誰でも辿り付けそうですよ。

ちなみに川沿いもとても景色が良く、天気さえよければのんびりと滝壷へ向かうのが良さそうです。途中で先ほどの滝見大橋もくぐりますので要チェック。

そうして到着したのがこちら「雄川の滝」です!

もうため息が出ます。実はこの場所に着いたとき最も雨が強かったのですが、そんなこと忘れてしまうほどにテンションがあがります。なんなんでしょうか、この絶景は。壁面は柱状節理っぽく、火山由来のような力強い見た目ですね。一方で滝そのものの水量はおだやかで、なんとも繊細です。実は滝上には元々水力発電所のダムがありまして、そのせいで流量が少ないのかな?と思ったんですが、現地にいた管理人さんによれば、もともとがこんな水量だったそうです。

あまりにも美しく、神秘的で、言葉が出ませんね…。絶壁に囲まれていまして、雨音と滝の音だけが響く、天然のコンサートホールでもあります。

あまりの美しさに、写真を撮ってからもしばし呆けてしまいました。いやあ、来て良かった!なお、そこそこの雨でしたが、大きな危険も感じず、ぜひ天気に関わりなく訪れて欲しいスポットですね。ここは大隅半島に来たならば絶対に外して欲しくない!

もし時間がとれるなら、ここでピクニック的にランチなど食べると、よりいっそう楽しい旅にできそうです。

雄川の滝

鹿児島県南大隅町根占川北12222

http://www.kagoshima-kankou.com/guide/51100/

根占の港で温泉「ねじめ温泉 ネッピー館」を発見

さて、雄川の滝であまりにもテンションが上がっておりましたが、この日は雨に加え霧も出ていまして、もう全身びしょ濡れです。ああ、これは風邪引くかも…と思ったところで、根占港の目の前にて発見したのがこちら「ねじめ温泉ネッピー館」です。うわー、渡りに船!フェリー旅だけに!

入場料330円と格安のこちらは、地元の人中心の様子で、中に入ると常連さんと思わしき方々でいっぱいでした。往々にしてこういう温泉は良い場所なはず。塩化物泉のお湯は体が芯から温まるタイプ。雨の中で冷えた体がほぐされていくのがわかります。くーっ、温泉、たまらないです。

ねじめ温泉 ネッピー館

鹿児島県肝属郡南大隅町根占川南732

0994-24-5300

http://neppikan.com/

なんたん市場の「たんかんと塩のミックスソフトクリーム」は絶対に食べて!

温泉で十分に暖まったあとには、ネッピー館と港の間にある「南大隅町観光交流物産館なんたん市場」で名物のたんかんと塩のミックスソフトクリームをいただきます。これがまたうまい。酸味の強い南大隅町産たんかんソフトと、さっぱりした佐多岬産「楽塩」の塩ソフトクリーム部分があわさって、後を引く味わい。これは立ち寄って良かったな、と感じること間違い無し。というか、いままで食べたご当地ソフトクリームの中でもかなり上位に入りますね。

なんたん市場

鹿児島県南大隅町根占川南718-38

0994-28-1866

http://nantanichiba.com/

なんきゅうフェリーで指宿へとショートカット!

ソフトクリームを食べ終えた後は、人生初めての「自分が運転する車でのフェリー乗船」をするため、根占港に。ここから指宿市にある山川港(やまがわこう)へと渡るのです。ちなみにこの「なんきゅうフェリー」は夏場と冬場でダイヤが異なるため、要注意です。フェリーには車が17台ほどしか乗れないため、必要に応じて予約するのがよさそう。

係員の指示にしたがってフェリーにきっちりと車を乗せると、指宿まで約50分の旅の始まり。車で休んでもよし、デッキに出て潮風にあたってもよし、船内で温かく過ごしても良しと、自由度高いです。僕の場合、温泉で気が抜けており、船室でうとうとしていると、あっというまに山川港でした。フェリーの場合、運転者は港に到着した際には車に戻っている必要がありますのでご注意を。

なんきゅうフェリー/根占港

鹿児島県肝属郡南大隅町根占川南721-20

0994-24-2531

http://nankyu-ferry.com/

指宿の名宿「白水館」を堪能する

山川港から指宿市内は車で10分ほどの距離。ほんとうにすぐです。フェリーを使わないと根占からは3時間ほどかかる場所なので、本当にフェリーさまさまですね。

さて、今回指宿で滞在させていただくのは、指宿市といえば!の名宿で70周年を迎えた「指宿 白水館」です。部屋数200以上という大型旅館でありながらも、そのホスピタリティや満足度がものすごいというのは、僕も以前から知っていて気になっていました。鹿児島に来たら泊まってみたい宿のひとつですよね。

館内にはなんと指宿名物の「砂むし」施設まで。全天候型で、雨の日でも砂むし体験できるのが嬉しいですね。ちなみに浴室内にはカメラを持ち込めませんが、砂むし風呂には専門のカメラマンがいて、1枚1,000円で小物の準備から撮影、現像までやってくれます。記念に頼んでみるのも良さそうですね。

砂むしそのものは、サウナみたいなものかなーと想像していたんですが、砂の重みがずっしりと感じられて、独特の包み込まれている感が心地よかったです。通常は10〜15分程度が標準とのことですが、サウナ慣れしている方であれば20分くらいはいけそう。ぜひ水分を補給した後にチャレンジしてみてください。

砂から出た後は、白水館名物の「竜宮城」ともいわれる豪華な温泉を堪能することもお忘れ無く。

目で舌で楽しめる料理に白水館の実力を感じる!

砂むしと温泉で身体を癒やした後は、館内の食事処「味彩(あじさい)」にて夕食です。繊細でありながらも力強い料理の数々は、地のものを中心に構成されていまして、ああ鹿児島に来たなあ…という趣も強く、とても満足できました。

特に感銘を受けたのが、「黒豚の豚骨」という炊き合わせと、酢味噌で食べる「きびなごの刺身」ですね。絶品、としか言いようがなかったです。

また、せっかくですので料理に合わせて焼酎もいくつか選択。特に地元以外ではめったにお目にかかれないという「一どん(いっどん)」がオススメ。さわやかな芋の甘みとクセの少ない飲み口で、食中酒として最高です。

また食後には知覧茶(ちらんちゃ=鹿児島のお茶)も。独特のほっこりとした味わいは、日本茶フリークにも人気なんですよ。僕も愛飲している銘柄ですが、いままで飲んだことがあるものに輪をかけておいしかったですねえ。

参考までに、この日の献立表も共有しておきますね。実はこれ以外にもサービスでサツマイモの天ぷらなどが提供されました。これは間食せずおなかを空かしていくのが良いですね。

食後、飲み足りない方には、館内に併設されている焼酎バーの「焼酎道場」がおすすめ。なんとこちら、館内で飲めるお酒がほとんど無料試飲できるという太っ腹なところ。むしろ、飲み過ぎないように注意ですね…!

白水館の庭園と星空を楽しむ!

さて、お風呂にも入ったし、満腹にもなった。さあ寝よう!とそのまえにもうひとつだけ。実は白水館に来たらチャレンジしたかったことがありました。それが夜景の撮影です。実は白水館、素晴らしい日本庭園やプライベートプールを持っておりまして、ホテルが消灯される23時頃からはそこが夜景撮影スポットと化すのです。

ところが、残念ながらこの日の空も雲が厚く、僅かな曇の切れ間もカメラのセッティングをしている間に塞がってしまい…こちらのような写真しか撮れませんでした。ぜひ曇の部分が満点の星空である様子を想像してみてください。

砂むし温泉 指宿白水館

鹿児島県指宿市東方12126-12

0993-22-3131

http://www.hakusuikan.co.jp/

さあ、翌日は2泊3日の旅の最終日。翌日は再び根占に戻って大隅半島を半周します!後編にあたる鹿児島2日目編に続く!

profile

のりおさん

ブロガー

1978年静岡県三島市生まれ。さいたま市在住。ブロガー、ライター、フォトグラファー。媒体への寄稿も多数。2000年より旅と写真とレビューのブログ「エアロプレイン」を運営。写真をまとめたflickrのアカウントは1600万回以上閲覧されています。日本国内外を旅行し、グルメ情報や観光情報などを写真で紹介するほか、ガジェットやカメラのレビュー、雑学やネットの話題もお届けします。最近の主なトピックは、子育て、バラ、レゴ。