商船三井さんふらわあ 関西↔九州航路

運航状況

株式会社フェリーさんふらわあは、商船三井フェリー株式会社(首都圏~北海道航路)と合併し、2023年10月1日より、株式会社商船三井さんふらわあとして発足いたしました。

星空教室 2024年2月

さんふらわあの夜空

海の上で見る星空は、周りのビルや家々、近くの山々に邪魔されることがないのでとても広く、頭の上から水平線まで、そしてほぼ360°どの方角も見渡すことができます。陸上では広い砂漠や草原、高い山の上でしか見られないそんな星空を、さんふらわあの船上で、どうぞお楽しみ下さい。

※当イベントは開催日限定イベントです。イベント日程はこちらでご確認ください。

2024年の星空

2024年2月の夜空

南西の空

南西の空
この星空が見える時間
2月初旬22時頃
2月中旬21時頃
2月下旬20時頃

夜空の星々は刻々と動いていて、真北と真南を結ぶ子午線を通過する「南中(なんちゅう)」のとき、最も高くに見えます。高い空に見えるほど、星は大気の影響を受けにくく、明るく輝きます。2月は日が暮れて十分に暗くなるころにちょうど、冬の明るい星々が次々に南中し、明るく輝きます。一番の見ごろと言えるでしょう。このあたりには明るい1等星が7個も集まっており、地球から見える星空としても最もにぎやかな領域です。1等星を結ぶとできる「冬の大三角」や「冬のダイヤモンド」は、星座がわからなくてもきっと見つけられる、冬の星空のシンボルです。空の明るい街中でも見えますが、空の暗いところでは小さな星々とともに、とても華やかな星空が見られます。月明かりのない夜なら、五角星から冬の大三角にかけてうっすらと冬の天の川も見られるでしょう。真正面から見るのではなく、目の端で斜めにそのあたりを見ると、きっと見えてきます。ぜひ試してみてください。冬のダイヤモンドの西側には、更に明るく木星が輝いています。惑星である木星は星座の中をゆっくり移動していくので、来年、再来年は、冬のダイヤモンドの内側で輝きます。明るい星々の中の移動なので、年ごとの変化がきっとよく感じられるでしょう。ぜひ今年の星空を記憶に残し、年ごとの変化を楽しんでください。また太平洋航路では、南の水平線近くに老人星(カノープス)が見えるかもしれません。日本や中国からは滅多に見られないことから、昔から見えると縁起が良いとされてきた星です。本来は大星(シリウス)に次ぐとても明るい1等星ですが、高度が低く大気の影響を受けて暗い星に見えます。しかし、これほど低い空に星が見えること自体が珍しく、それは元がとても明るい星だからなのです。よく晴れた夜には、ぜひ探してみてください。

北西の空

北西の空
この星空が見える時間
2月初旬22時頃
2月中旬21時頃
2月下旬20時頃

秋から北の高い空に見えていたやまがた星(カシオペヤ座)が、だいぶ西に傾いてきました。それに伴ってよく見えるようになってくるのが、北斗七星です。どちらも、真北の方角を教えてくれる、北極星を見つける手がかりになる星座です。2月から3月は、宵に両方から北極星を見つけやすくなる時期です。ぜひふたつの星座から北極星を探しだしてみてください。北極星の高さは、観察している場所の緯度によって変化します。北極では天頂(頭の真上)で輝き、赤道近くのシンガポール付近では水平線ギリギリの高さにしか見えません。日本国内でも、北海道で見る北極星と沖縄で見る北極星では、随分と高さが違います。星空は一夜のうちにも刻々と変化し、日々少しずつ変化して季節が変わると大きく違ってきますが、これら条件をそろえても、同じ星の見える高さが場所によって違うことから、古代人は大地が丸いことに気づきました。地面や海面が平らに見えても、実は弯曲しているから、離れた場所では同じ星が違う高さや方角に見えるのです。それに気づいたのは紀元前のことですから、古代の学者の観察力はとても鋭いです。私たちは知識として知っていることですが、ぜひ旅先ごとに北極星の高さを身体で感じて、地球の丸さ、大きさを感じてみてください。東の空には、一早く現れる春の星座、しし座が昇ってきています。低くてまだ獅子の姿には見えないかもしれませんが、草刈り鎌に似た顔の部分、「獅子の大鎌」はきっと見つかるでしょう。

明けの東の空に輝く明星・金星

今月も明けの明星・金星が、夜明け直前の東の空に輝きます。ただ、夏の終わりからずっと未明の空に、時には40°近い高い空に輝いていた金星も、2月に入ると10°前後の高さにしか見えないようになります。陸上では町並みに遮られて、既に見えないことも多いでしょう。水平線まで空の広がる海上ではまだ見えますが、3月に入ると更に太陽に近づき、高度が上がらないうちに日の出を向かえ、以降しばらく金星は見えない期間に入ります。朝焼けの空に明星が輝く風景は、とても美しいです。ぜひ、少し早起きをして眺めてみて下さい。

デッキで星を見られるお客様へのお願い 星を見るには外に出ることになります。以下の注意事項をお守りいただき、星空を楽しんでいただきますようお願い申し上げます。

  • 暗い中屋外で行動することになりますので、事故などには十分注意してください。特にお子様は、保護者の方と一緒に行動するようにしましょう。
  • 明るい船内からデッキに出てすぐは、目が暗さに慣れていません。何分かデッキにいて目を慣らしてから、やっと星空や流星などの暗いものが見えるようになります。屋外に出て流星が見えないからといってすぐにあきらめてしまわずに、目が慣れるまでしばらく(15分ぐらい)待つことも必要です。
  • 船は時速40キロ以上で走っています。意外に風が強く、船首で発生した海水のしぶきがかかることもありますので、風下での観測をお勧めいたします。
  • 外部デッキの暴露部は波しぶきがかかったり、潮風で濡れていることが多く、大変滑りやすくなっていますのでスリッパやサンダル等すべり易い履物は着用しないで下さい。また、デッキは海面上20m以上あること、万が一夜間航海中に海中転落されますと発見が困難であることから、手すりに寄りかからないようお願い申し上げます。

星空教室 講師紹介

  • 田島 由起子
    自然教育事務所 宙 代表。大学で宇宙や地球について学び、高校講師を経て…

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  • つちたに のりお
    ある時はコンピューターエンジニア、ある時はスキューバダイビングのイン…

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  • 船田 智史
    大学時代には天文同好会に所属。1987年9月の沖縄金環日食を観て以来、皆既…

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  • 藤原 正人
    小学生のころより星空に興味を持ち、惑星、流れ星、彗星、星雲、星団その他…

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  • 坂元 誠
    星空と宇宙の楽しさを人に伝えることを仕事にして20年、多くの人々を星…

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