商船三井さんふらわあ 関西↔九州航路

運航状況

株式会社フェリーさんふらわあは、商船三井フェリー株式会社(首都圏~北海道航路)と合併し、2023年10月1日より、株式会社商船三井さんふらわあとして発足いたしました。

星空教室 2024年6月

さんふらわあの夜空

海の上で見る星空は、周りのビルや家々、近くの山々に邪魔されることがないのでとても広く、頭の上から水平線まで、そしてほぼ360°どの方角も見渡すことができます。陸上では広い砂漠や草原、高い山の上でしか見られないそんな星空を、さんふらわあの船上で、どうぞお楽しみ下さい。

※当イベントは開催日限定イベントです。イベント日程はこちらでご確認ください。

2024年の星空

2024年6月の夜空

西の空

西の空
この星空が見える時間
6月初旬21時半頃
6月中旬20時半頃
6月下旬20時頃

夏至を迎える6月は日没が1年で最も遅く、星がしっかり見えるようになるのは20時半ごろになります。空が十分に暗くなると、まずは天頂(頭の真上)を取り囲むように春の明るい星々が見えてくるでしょう。中でも一等明るく輝いて見えるのは、オレンジ色をした麦星です。そろそろ麦の刈り入れのシーズンですが、この時期になると日暮れとともに頭上で明るく輝いて見えるので、昔から日本の多くの地域で麦星や麦刈り星などの名前で親しまれていました。6月後半になると梅雨に入り星が見えない夜も多くなりますが、明るい麦星は薄曇りの空であっても見えることがあります。現在の6月はほぼ旧暦の五月にあたり、梅雨の長雨は五月雨(さみだれ)ともいいましたので、その雲間に現れる麦星には、五月雨星(さみだれぼし)という名前も伝わっています。麦星から北側に目を移すと、柄杓の形をした北斗七星がよく見えます。北を向いて見上げると、柄杓を伏せたような形、または吊り下げたような形に見えるでしょう。柄杓の先のふたつの星を結んで延ばしていくと、その間隔の5倍ほどのところに、少し控えめに輝き、真北の方角を教えてくれる北極星を見つけ出せます。どうぞ探してみてください。一方、麦星から南西側に目を移すと、少し青白い星スピカと白いデネボラが輝き、麦星とともに大きな春の大三角を描けます。デネボラはしし座の尻尾の星ですが、麦星とデネボラを結んだ先には獅子の心臓の位置で1等星レグルスも明るく輝いています。これら春の星々は、深夜を過ぎると順に西の水平線へと沈んで行きます。

東の空

東の空
この星空が見える時間
6月初旬22時半頃
6月中旬21時半頃
6月下旬20時半頃

6月に入ると、東の空には夏の星々が姿を見せはじめます。最も早くに昇ってくるのは、七夕の星おりひめ星で、日暮れとともに低い空で輝きはじめます。中国では織女(しょくじょ)と呼ばれたこの星は、日本の聖なる機織り女であった棚機津女(たなばたつめ)と重ねられ、たなばたとも呼ばれていました。そのため、ひこ星/牽牛が現れる前に昇ってくる明るい星を、あとたなばた、後のたなばたと呼ぶ地域もあったようです。この星は、西洋でははくちょう座の尻尾にあたる星、デネブです。しし座の尻尾の星はデネボラでしたが、どちらもアラビア語の尻尾を意味する「デネブ」が語源となっています。デネブはちょうど天の川の中で輝いているので、日本にはあまがわ星という名前も伝わっています。低いところにある天の川はよく見えませんが、今月も深夜を過ぎると高くに昇り、見えてきます。月明かりのない晴れた夜なら、夏の大三角や十文字星(はくちょう座)をたよりに見つけられるでしょう。南の低い空には、赤い1等星がひとつ輝いています。その見た目の色から日本には赤星という名前が伝わっていますが、西洋ではアンタレスと言いました。アンタレスには火星に対抗する星という意味があり、こちらもやはり火星のような赤い色に注目しています。赤星が赤く輝くほど豊作になる、そんな風に見ていた地域が、日本にはいくつもあったそうです。

夕空に冬の星々明けの空に惑星

日没から30分くらいすると、まだ夕焼けの残る西の空に、少しの間だけ冬の星々が輝きます。6月前半なら八の字形に4個が、後半になると中の2個のみが見えるでしょう。この二星はふたご座の明星ですが、日本にはふたつ星、がにのめ(蟹の目)といった名前が伝わっています。一方明け方は4時を過ぎると白み始めますが、朝焼けの空に惑星が輝きます。月前半は南東に土星、東に火星が、後半になると加えて東北東の低い空に、木星も姿を見せます。木星は火星や土星の15倍も明るく輝くので、日の出直前まで見ることができるでしょう。

デッキで星を見られるお客様へのお願い 星を見るには外に出ることになります。以下の注意事項をお守りいただき、星空を楽しんでいただきますようお願い申し上げます。

  • 暗い中屋外で行動することになりますので、事故などには十分注意してください。特にお子様は、保護者の方と一緒に行動するようにしましょう。
  • 明るい船内からデッキに出てすぐは、目が暗さに慣れていません。何分かデッキにいて目を慣らしてから、やっと星空や流星などの暗いものが見えるようになります。屋外に出て流星が見えないからといってすぐにあきらめてしまわずに、目が慣れるまでしばらく(15分ぐらい)待つことも必要です。
  • 船は時速40キロ以上で走っています。意外に風が強く、船首で発生した海水のしぶきがかかることもありますので、風下での観測をお勧めいたします。
  • 外部デッキの暴露部は波しぶきがかかったり、潮風で濡れていることが多く、大変滑りやすくなっていますのでスリッパやサンダル等すべり易い履物は着用しないで下さい。また、デッキは海面上20m以上あること、万が一夜間航海中に海中転落されますと発見が困難であることから、手すりに寄りかからないようお願い申し上げます。

星空教室 講師紹介

  • 田島 由起子
    自然教育事務所 宙 代表。大学で宇宙や地球について学び、高校講師を経て…

    詳細はこちら

  • つちたに のりお
    ある時はコンピューターエンジニア、ある時はスキューバダイビングのイン…

    詳細はこちら

  • 船田 智史
    大学時代には天文同好会に所属。1987年9月の沖縄金環日食を観て以来、皆既…

    詳細はこちら

  • 藤原 正人
    小学生のころより星空に興味を持ち、惑星、流れ星、彗星、星雲、星団その他…

    詳細はこちら

  • 坂元 誠
    星空と宇宙の楽しさを人に伝えることを仕事にして20年、多くの人々を星…

    詳細はこちら

PAGE TOP