商船三井さんふらわあ 関西↔九州航路

運航状況

株式会社フェリーさんふらわあは、商船三井フェリー株式会社(首都圏~北海道航路)と合併し、2023年10月1日より、株式会社商船三井さんふらわあとして発足いたしました。

星空教室 2024年5月

さんふらわあの夜空

海の上で見る星空は、周りのビルや家々、近くの山々に邪魔されることがないのでとても広く、頭の上から水平線まで、そしてほぼ360°どの方角も見渡すことができます。陸上では広い砂漠や草原、高い山の上でしか見られないそんな星空を、さんふらわあの船上で、どうぞお楽しみ下さい。

※当イベントは開催日限定イベントです。イベント日程はこちらでご確認ください。

2024年の星空

2024年5月の夜空

南の空

南の空
この星空が見える時間
5月初旬22時頃
5月中旬21時頃
5月下旬20時頃

晩春から初夏の夜空でもっとも明るく輝いて目を引くのは、オレンジ色の1等星、アークトゥルスです。日暮れとともに東の空で輝きはじめ、深夜には頭上で、未明になると西の空でと、一晩中夜空で輝きます。その色は熟れた麦の色と重ねられ、日本では麦星や麦刈星などとよぶ地域が多くありました。俳句で晩春の季語にもなっている魚島時(うおじまどき)は、瀬戸内で鯛や鰆が産卵のため海面付近で群がって小島のように見える様を言いますが、その頃に目立ってくる麦星は、うおじま星ともよばれたそうです。うおじま星より少し低い空で青白く輝くスピカには、秋田県にいわし星という名前が伝わっています。鰯がよく捕れるようになる5月になると、夕刻に鳥海山の上で輝いて見えることから名づけられたようです。地域や見る人によって、星には様々な名前が付けられていますが、日本の昔の人々は、星を見ながら季節の移りかわりをよく感じていたことがわかります。西洋名で見ると、アークトゥルスは熊の番人という意味で、北斗七星を含むおおぐま座を追いかけるように夜空を動くことから名づけられています。スピカは尖ったものという意味を持ちますが、豊穣の女神を重ねたおとめ座で、女神が手に持つ麦の穂先で輝いている星として名づけられています。見ている星は同じでも、見る地域や民族によって、名づけ方には違うものです。尻尾の意味をもつデネボラと結んでできる春の大三角は、春の夜空のシンボルです。しし座が春の大三角を牽引して西の空に移る深夜になると、東の空には、明るく輝く七夕の星々でできる夏の大三角が昇ってきます。

北西の空

北西の空
この星空が見える時間
5月初旬21時半頃
5月中旬20時半頃
5月下旬20時頃

初夏に入っても、陽が沈んで間もない時間帯ならば、西の空に冬の明るい星々が見られます。中でも最も沈むのが遅く最期まで見られる星が、ふたご座のポルックスとカストルです。ギリシャ神話では大神ゼウスの双子の息子・ディオスクロイとよばれ、古くは航海の守護神として船の船首飾り(フィギュアヘッド)にもされていた兄弟の星です。東の空に昇ってくるときは、カストル(兄)、ポルックス(弟)の順に姿を現しますが、西に沈むときは二星が並んで一緒に沈んでいくところに、兄弟の仲の良さが重ねられているのでしょう。日本にも見た目どおりのふたつ星という名前以外に、おとどえ(兄弟)星、みょうと(夫婦)星という名前が伝わっています。そして5月前半なら20時ごろまで、その下方に冬の大三角も見られます。この冬の大三角が西に沈む頃、東をふり返ると水平線上に夏の大三角が姿を現します。一方北の空では、日暮れとともに北斗七星が高い空に現れ、とてもよく見えています。北斗七星が見つかれば、真北の空で動かず方角を教えてくれる、北極星が見つけ出せます。

明け方の空に輝く火星・土星

先月に続き今月も、夜明け前の東の空に火星と土星が輝きます。どちらも1等星の輝きで、月初は午前4時ごろから、月末は3時ごろから日の出30分前くらいまで見られます。特に4日は土星のそばに、5日は火星のそばに、新月前の細い月が寄り添うので、風情のある明けの空が見られるでしょう。頭上には、夏の大三角も明るく輝きます。また6日は深夜から火星が昇ってくるくらいまでの時間帯に、みずがめ座流星群がピークとなります。明け方の空にも、どうぞ注目してみて下さい。

デッキで星を見られるお客様へのお願い 星を見るには外に出ることになります。以下の注意事項をお守りいただき、星空を楽しんでいただきますようお願い申し上げます。

  • 暗い中屋外で行動することになりますので、事故などには十分注意してください。特にお子様は、保護者の方と一緒に行動するようにしましょう。
  • 明るい船内からデッキに出てすぐは、目が暗さに慣れていません。何分かデッキにいて目を慣らしてから、やっと星空や流星などの暗いものが見えるようになります。屋外に出て流星が見えないからといってすぐにあきらめてしまわずに、目が慣れるまでしばらく(15分ぐらい)待つことも必要です。
  • 船は時速40キロ以上で走っています。意外に風が強く、船首で発生した海水のしぶきがかかることもありますので、風下での観測をお勧めいたします。
  • 外部デッキの暴露部は波しぶきがかかったり、潮風で濡れていることが多く、大変滑りやすくなっていますのでスリッパやサンダル等すべり易い履物は着用しないで下さい。また、デッキは海面上20m以上あること、万が一夜間航海中に海中転落されますと発見が困難であることから、手すりに寄りかからないようお願い申し上げます。

星空教室 講師紹介

  • 田島 由起子
    自然教育事務所 宙 代表。大学で宇宙や地球について学び、高校講師を経て…

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  • つちたに のりお
    ある時はコンピューターエンジニア、ある時はスキューバダイビングのイン…

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  • 船田 智史
    大学時代には天文同好会に所属。1987年9月の沖縄金環日食を観て以来、皆既…

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  • 藤原 正人
    小学生のころより星空に興味を持ち、惑星、流れ星、彗星、星雲、星団その他…

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  • 坂元 誠
    星空と宇宙の楽しさを人に伝えることを仕事にして20年、多くの人々を星…

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