星空教室 2019年10月

さんふらわあの夜空

海の上から見る星空は、普段陸から見ている星空と違って、街の明かりや山に邪魔されることがないのでとっても綺麗です。頭の上から水平線まで、360度どの方角も見渡すことができます。陸からでは広い砂漠や草原、高山の上からしか見られない、特別な星空を、さんふらわあからどうぞお楽しみください。流星群や天の川を見た記憶は、忘れられない想い出になります。

※当イベントは開催日限定イベントです。イベント日程はこちらでご確認ください。

2019年10月の夜空

北東の空

北東の空
この星空が見える時間
10月初旬21時頃
10月中旬20時頃
10月下旬19時頃

10月に入ると、秋のシンボル・秋の四辺形が、夜空に高く、よく見えるようになります。日本では昔、計りの枡に似ていると「ますがた星」とよばれていたそうです。大分県である手づくり味噌の老舗に立ち寄ったとき、店先に米や大豆、麦を計っていた大きな枡が置いてありました。今ではお酒用の一合枡くらいしか見かけなくなってしまいましたが、昔は大きな枡も身近にあったのでしょう。夜空の大きな四角形を枡形とよびたくなるのもわかります。ますがた星に続く星の並びは、西洋では神話のアンドロメダ姫の姿に見立てられたアンドロメダ座ですが、日本ではその一部を、枡に盛った余分な米を掻き落とす斗掻き棒に見立てて「とかき星」とよぶこともあったようです。一緒に並んで、見事な組み合わせです。
アルファベットのMを縦にしたような星の並びは、やまがた星、カシオペヤ座です。西洋ではアンドロメダ姫の母、カシオペヤ女王の姿とされています。この形をたよりにすると、真北の空で唯一動かない、方角の指針の星、北極星を見つけることができます。電子機器がなかった時代、夜の航海で方角を知るのに、どちらも欠かせない星でした。やまがた星は、アンドロメダ座の脇にあるアンドロメダ銀河を探すときの頼りにもなります。銀河とは、数億個もの星が集まってできた集団で、私たち太陽や地球は、天の川銀河とよばれる集団に属しています。銀河は宇宙に何千億個とあると考えられていますが、アンドロメダ銀河はお隣の、天の川銀河に似た少し大きな銀河で、唯一肉眼で見られるものです。250万光年の彼方からの、一兆個の星々から届く淡い光。月明かりのない晴れた夜ならば見えるかもしれません。正面から見るのではなく、目の端で見るのがコツです。もし見えたなら、その姿はきっと、向こう側から見た私たち天の川銀河の姿と、とても似ているはずです。

南西の空

南西の空
この星空が見える時間
10月初旬20時半頃
10月中旬19時半頃
10月下旬18時半頃

10月に入ると、夏の主役・七夕の星々は日暮れとともに頭上から西側の空に見えるようになります。”天の川は夏に見えるもの”と思われがちですが、夏の大三角もそこを流れる天の川も、もうしばらく見られます。ただ、南斗六星の見える、天の川の最も濃いあたりはそろそろ見納めです。今年は木星と土星がその両岸を賑わしていましたが、来年はどちらも天の川の東側へ移動し、同じような風景は60年先まで見られません。肉眼で見える惑星の中でも、太陽から遠い木星や土星はゆっくりと、それぞれ12年、30年をかけて太陽を廻るので、天の川との出会いも含めると、一生に一度か二度しか見られない風景なのです。天の川は雲のように見えますが、その正体は数万光年彼方からやってきた、何百、何千億個もの星々からの光です。あまりにも遠い星々なので、ひとつひとつの星の姿はわかりません。でも私たちは、その光を感じることができるのです。不思議です。見渡す夜空の中で、天の川の方向にだけたくさんの星があるということから、私たちが属する天の川銀河は、平たい円盤状であるということがわかります。そして南斗六星と反対側、北東のやまがた星やカペラのあたりの天の川が薄いことから、私たちは天の川銀河の中心にいるのではなく、端の方にいることもわかります。いろんなことを見せてくれる天の川。月明かりのない夜は、ぜひ眺めてみてください。

木星と土星とお月さまと

天の川の両岸をにぎわしていた木星と土星は、先月より更に西に移り、今月は宵のうちに沈んでいくようになります。夜空の惑星と月の通り道は似ているので、惑星と月は毎月出会いますが、どんな月と出会うかによって、その印象はずいぶんと変わります。先月より今月は細い月と出会うので、なにか可愛らしい印象です。来月はもっと細い月との出会いになります。こちらはぐっと儚い感じになるのでしょうか。どこでも見つけられる惑星とお月さまです。毎月味わってみませんか?
なかなか、楽しいものですよ。

デッキで星を見られるお客様へのお願い 星を見るには外に出ることになります。以下の注意事項をお守りいただき、星空を楽しんでいただきますようお願い申し上げます。

  • 暗い中屋外で行動することになりますので、事故などには十分注意してください。特にお子様は、保護者の方と一緒に行動するようにしましょう。
  • 明るい船内からデッキに出てすぐは、目が暗さに慣れていません。何分かデッキにいて目を慣らしてから、やっと星空や流星などの暗いものが見えるようになります。屋外に出て流星が見えないからといってすぐにあきらめてしまわずに、目が慣れるまでしばらく(15分ぐらい)待つことも必要です。
  • 船は時速40キロ以上で走っています。意外に風が強く、船首で発生した海水のしぶきがかかることもありますので、風下での観測をお勧めいたします。
  • 外部デッキの暴露部は波しぶきがかかったり、潮風で濡れていることが多く、大変滑りやすくなっていますのでスリッパやサンダル等すべり易い履物は着用しないで下さい。また、デッキは海面上20m以上あること、万が一夜間航海中に海中転落されますと発見が困難であることから、手すりに寄りかからないようお願い申し上げます。

星空教室 講師紹介

  • 田島 由起子
    自然教育事務所 宙 代表。大学で宇宙や地球について学び、高校講師を経て…

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  • つちたに のりお
    ある時はコンピューターエンジニア、ある時はスキューバダイビングのイン…

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  • 船田 智史
    大学時代には天文同好会に所属。1987年9月の沖縄金環日食を観て以来、皆既…

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  • 藤原 正人
    小学生のころより星空に興味を持ち、惑星、流れ星、彗星、星雲、星団その他…

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  • 坂元 誠
    星空と宇宙の楽しさを人に伝えることを仕事にして20年、多くの人々を星…

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