商船三井さんふらわあ 関西↔九州航路

運航状況

星空教室 2025年6月

さんふらわあの夜空

海の上で見る星空は、周りのビルや家々、近くの山々に邪魔されることがないのでとても広く、頭の上から水平線まで、そしてほぼ360°どの方角も見渡すことができます。陸上では広い砂漠や草原、高い山の上でしか見られないそんな星空を、さんふらわあの船上で、どうぞお楽しみ下さい。

※当イベントは開催日限定イベントです。イベント日程はこちらでご確認ください。

2025年の星空

2025年6月の夜空

東の空

西の空
この星空が見える時間
6月初旬22時過ぎ
6月中旬21時過ぎ
6月下旬20時過ぎ

夏至を迎える6月は日暮れが遅く、空全体が暗くなる時刻はかなり遅くなります。空が十分に暗くなると、東の空にはちょうど昇ってきたところの「夏の大三角」がよく見えます。一番高いところで輝いているのがおりひめ星で、たなばたとも呼ばれていました。現在はたなばたと言えば七夕と書きますが、たなばたは元々は棚機と書き、機(はた)を織る人を指します。つまり織姫や織女と同じ意味の名前ということです。たなばたのすぐ後に昇ってくる明るい星が、あとたなばた(後棚機)です。頭上で夏の大三角を見るときにはピンとこない名前ですが、東の空に昇ってくるようすを見ると、由来がよくわかります。この星にはあまのがわ星という名前も伝わりますが、こちらは頭上に見えるとき、天の川の中で輝いているようすから名づけられたのでしょう。天の川は低い空ではよく見えませんが、今月は深夜を過ぎると頭上に昇ってききて、見えやすくなります。ひこ星と合わせてこの三星が描く夏の大三角は、これからしばらく夏の夜空のシンボルとなります。南東の空に目を移すと、赤い1等星が輝いています。白く輝く夏の大三角と比べると、色の違いがよくわかります。日本では赤星と呼ばれていたこの星を見つけられたら、アルファベットのJのような星の並びが見えてくるでしょう。日本では釣り針に見立てられて魚つり星という名前が伝わっており、ハワイの先住民も同じように見立てていたようです。同じように星を結んでも、西洋ではサソリに見立てられ、さそり座となっています。自分なら何に見立てたくなるのか、星座を見ながら考えてみるのも面白いでしょう。大昔から民族それぞれが、さまざまに見立てて星座を作ってきたように、どうぞみなさんも自分なりに見立て、命名して楽しんでみてください。

西の空

東の空
この星空が見える時間
6月初旬22時過ぎ
6月中旬21時過ぎ
6月下旬20時過ぎ

西日本では麦の刈り入れとなるこの時期、日が暮れると頭上で輝きだす明るい星を、麦星や麦刈り星と呼んでいたそうです。熟れた麦のような黄金色をしているのも特徴で、麦熟れ星という名前も伝わっています。麦星はおりひめ星とほぼ同じ明るさですが、頭上に見えるので大気の影響が少なく、今月は明るい一番星として見えはじめるでしょう。昔は梅雨のことを五月雨とも言ったので、この星を五月雨星と呼ぶ地域もあったようです。五月晴れの夜空には、五月雨星はひときわ輝きます。この星と、西寄りの少し低い空に輝くふたつの星と結ぶと大きな正三角形が描け、これを春の大三角といいます。一方、麦星から北側の空に目を移すと、北斗七星が見えます。柄杓の形をした北斗七星の、持ち手のカーブをそのまま延ばすと、麦星を通ってよつ星まで続く大きな半円が描け、こちらは春の大曲線と呼ばれています。真西の空ではしし座が、海に飛び込みそうな姿に見えています。今年はこのしし座の胸で輝く1等星レグルスに、16〜18日にかけて、赤い火星が超接近します。

早朝明けの空に明星金星と土星

先月から見えやすくなってきた明けの明星・金星が、今月に入るとますますよく見えるようになります。夏至を迎える今月は1年で最も日の出が早いので、見られるのは午前4時台までとかなり早いですが、金星は先月に続きまだとても明るい時期なので、日の出の直前まで見られます。明星の輝く朝焼けの空はとても美しく、明るくなってきた空に星が消え入る瞬間は、在るのに見えなくなるという、不思議な体験です。4時過ぎならばまだ空が薄暗く、南寄りの空に土星も見えます。下旬になると金星からかなり離れますが、きっと見つけられるでしょう。

デッキで星を見られるお客様へのお願い 星を見るには外に出ることになります。以下の注意事項をお守りいただき、星空を楽しんでいただきますようお願い申し上げます。

  • 暗い中屋外で行動することになりますので、事故などには十分注意してください。特にお子様は、保護者の方と一緒に行動するようにしましょう。
  • 明るい船内からデッキに出てすぐは、目が暗さに慣れていません。何分かデッキにいて目を慣らしてから、やっと星空や流星などの暗いものが見えるようになります。屋外に出て流星が見えないからといってすぐにあきらめてしまわずに、目が慣れるまでしばらく(15分ぐらい)待つことも必要です。
  • 船は時速40キロ以上で走っています。意外に風が強く、船首で発生した海水のしぶきがかかることもありますので、風下での観測をお勧めいたします。
  • 外部デッキの暴露部は波しぶきがかかったり、潮風で濡れていることが多く、大変滑りやすくなっていますのでスリッパやサンダル等すべり易い履物は着用しないで下さい。また、デッキは海面上20m以上あること、万が一夜間航海中に海中転落されますと発見が困難であることから、手すりに寄りかからないようお願い申し上げます。

星空教室 講師紹介

  • 田島 由起子
    自然教育事務所 宙 代表。大学で宇宙や地球について学び、高校講師を経て…

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  • つちたに のりお
    ある時はコンピューターエンジニア、ある時はスキューバダイビングのイン…

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  • 船田 智史
    大学時代には天文同好会に所属。1987年9月の沖縄金環日食を観て以来、皆既…

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  • 藤原 正人
    小学生のころより星空に興味を持ち、惑星、流れ星、彗星、星雲、星団その他…

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  • 坂元 誠
    星空と宇宙の楽しさを人に伝えることを仕事にして20年、多くの人々を星…

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