商船三井さんふらわあ 関西↔九州航路

運航状況

星空教室 2025年11月

さんふらわあの夜空

海の上で見る星空は、周りのビルや家々、近くの山々に邪魔されることがないのでとても広く、頭の上から水平線まで、そしてほぼ360°どの方角も見渡すことができます。陸上では広い砂漠や草原、高い山の上でしか見られないそんな星空を、さんふらわあの船上で、どうぞお楽しみ下さい。

※当イベントは開催日限定イベントです。イベント日程はこちらでご確認ください。

2025年の星空

2025年11月の夜空

東の空

東の空
この星空が見える時間
11月初旬20時半頃
11月中旬19時半頃
11月下旬18時半頃

11月に入ると、日没からしばらくすると、南東の空に土星が輝きはじめます。土星がよく見えてくると、その南寄りの低い空に、秋の1等星・みなみのひとつ星も見えてくるでしょう。土星といえば美しい環をもつことで有名ですが、土星の傾きによって環の見え方は変化します。そして今月、特に下旬は、土星がほぼ真横に見えるため、環がほとんど見えなくなります。まるで串団子のような珍しい姿の土星は、肉眼ではわからないので、ぜひ天文台へ見に行ってみてください。次にそのように見えるのは、2039年です。一方、月初めの2日は旧暦九月十三日で、「後の月」が見られます。満月より少し欠けた「十三夜の月」を愛でるのは、不完全なものに趣を感じる日本人独特の風習です。今年は土星と後の月が寄り添って輝く、めずらしいめぐり合わせとなってなっています。夜空が十分に暗くなると、東の上空に「秋の四辺形」が見えてきます。整った四角形をしており、日本では計りの枡に見立てたますがた星という名前が伝わっています。そして低い空に目を移すと、昇り始めた冬の1等星が見えるでしょう。それらに先立って昇ってきている天体が、すばるです。名前はよく知られていますが、暗い星が集まって淡くぼんやり輝くすばるは、街中では空の明るさに埋もれて見えなくなってしまいました。暗い海上の空なら、月が近くになければ見えるでしょう。低い空では見えなくても、深夜になれば、きっと見つけられます。低い空ですばるが見えないときは、すばると共に昇ってくる「すまるのあいて星」、すばるの後から昇ってくる「すばるのあと星」を見つけて、位置の見当がつけられます。これらの名前から、昔の日本人にとって「すばる」が特別な星だったことがよくわかります。

西の空

西の空
この星空が見える時間
11月初旬20時半頃
11月中旬19時半頃
11月下旬18時半頃

11月に入ってもまだ西の空には、明るく輝く七夕の星々を見ることができます。東の空に冬の1等星たちが昇ってくる前の宵のうちは、西で輝くこの星々がきっと夜空で目を引くでしょう。西洋ではくちょう座とされる星の並びは、日本では十文字星とよばれていましたが、西の空に見えるとき、まさしく十文字に見えます。その頂点で輝くあまのがわ星は、天の川の中で輝いている1等星で、天の川は十文字の縦のラインと重って、おりひめ星とひこ星の間を流れています。その先の天の川の最も濃い南斗六星のあたりは、今月はもう見えなくなってしまいましたが、夏の大三角を流れる天の川は、もう少し見ることができます。あまのがわ星から頭上に延びる天の川は、北側のやまがた星(カシオペヤ座)と重なり、更にすまるのあいて星、五角星の中を通り、深夜に昇ってくる冬の大三角へと続きます。日本ではその先は、地平線の下になって見えません。でも南半球に行けば、その先の天の川が南十字星と重なるように流れているのが見られます。そしてその流れは、日本でも夏によく見える魚つり星(さそり座)、そして南斗六星(いて座)へと続き、夏の大三角に戻ってくるのです。

夜中の明星としし座流星群

11月に入ると、金星に次いで明るい木星が、深夜までに東の空に見えるようになり、明け方まで夜空で輝きます。金星と違い地球より外側で太陽を廻る木星は、深夜に南の高い空でも輝くので、「夜中の明星」とよばれることもあります。金星には及びませんが、木星は、星座をつくる星で最も明るいシリウスの、2倍以上の明るさで輝きます。1月に最も明るくなり、6月頃まで楽しめます。そして17日から18日にかけての深夜には、しし座流星群がピークを迎えます。多くはありませんが、しし座の1等星レグルスの辺りから、放射状に流星が流れます。

デッキで星を見られるお客様へのお願い 星を見るには外に出ることになります。以下の注意事項をお守りいただき、星空を楽しんでいただきますようお願い申し上げます。

  • 暗い中屋外で行動することになりますので、事故などには十分注意してください。特にお子様は、保護者の方と一緒に行動するようにしましょう。
  • 明るい船内からデッキに出てすぐは、目が暗さに慣れていません。何分かデッキにいて目を慣らしてから、やっと星空や流星などの暗いものが見えるようになります。屋外に出て流星が見えないからといってすぐにあきらめてしまわずに、目が慣れるまでしばらく(15分ぐらい)待つことも必要です。
  • 船は時速40キロ以上で走っています。意外に風が強く、船首で発生した海水のしぶきがかかることもありますので、風下での観測をお勧めいたします。
  • 外部デッキの暴露部は波しぶきがかかったり、潮風で濡れていることが多く、大変滑りやすくなっていますのでスリッパやサンダル等すべり易い履物は着用しないで下さい。また、デッキは海面上20m以上あること、万が一夜間航海中に海中転落されますと発見が困難であることから、手すりに寄りかからないようお願い申し上げます。

星空教室 講師紹介

  • 田島 由起子
    自然教育事務所 宙 代表。大学で宇宙や地球について学び、高校講師を経て…

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  • つちたに のりお
    ある時はコンピューターエンジニア、ある時はスキューバダイビングのイン…

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  • 船田 智史
    大学時代には天文同好会に所属。1987年9月の沖縄金環日食を観て以来、皆既…

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  • 藤原 正人
    小学生のころより星空に興味を持ち、惑星、流れ星、彗星、星雲、星団その他…

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  • 坂元 誠
    星空と宇宙の楽しさを人に伝えることを仕事にして20年、多くの人々を星…

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