
海の上で見る星空は、周りのビルや家々、近くの山々に邪魔されることがないのでとても広く、頭の上から水平線まで、そしてほぼ360°どの方角も見渡すことができます。陸上では広い砂漠や草原、高い山の上でしか見られないそんな星空を、さんふらわあの船上で、どうぞお楽しみ下さい。
※当イベントは開催日限定イベントです。イベント日程はこちらでご確認ください。
2026年3月の夜空
南西の空

- この星空が見える時間
- 3月初旬
21時半頃 - 3月中旬
20時半頃 - 3月下旬
19時半頃
3月に入ると南から西寄りの空に、「冬の大三角」をはじめ冬の1等星たちが輝きます。図に黄色文字で名前を書いた1等星を結んでできる六角形は「冬のダイヤモンド」とも言われ、今年はその中で木星も輝き、ひときわ賑やかになっています。東の空では、すばる、すまるのあいて星、すばるのあと星、という順に昇ってくるこの星々は、西の空では全体の向きが少し変わり、星座の見える印象も変化します。ふたご座も、兄カストル、弟ポルックスの順に横向きになって昇ってきますが、西の空では仲良く並び立っています。双子の頭の星は、その色から日本には金目・銀目という名前が伝わりますが、アイヌの人々は双子の姿を1匹の熊に見て、金目・銀目にあたる星を、シモノシ(右耳)・ハラキシ(左耳)と呼び、あわせてアシルペカ ノチウ(熊耳星)と呼んだそうです。この二星を対に見る名前は日本各地に伝わり、ふたつ星、門杭や門柱のほか、がにのめ(蟹の目)、犬の目などがあります。ただ、目ではなく熊の耳に見立てたのは、仮装した動物の両耳の間に神は宿る、というアイヌ独自の信仰からきているとも考えられています。アイヌには、オレンジ色をしたシモノシ(ポルックス)をルフレ ノチゥ(やや赤い星/だいだい色の星)とも呼ぶ地域があり、この赤さの濃淡で吹雪の到来を占ったともいいます。一方、丹後地方の民謡にも、このふたつ星のきらめきから翌日の雨を予報する歌詞があるそうです。昔の人々はそれぞれに、よく星を見ていたことがわかります。
北東の空

- この星空が見える時間
- 3月初旬
21時半頃 - 3月中旬
20時半頃 - 3月下旬
19時半頃
3月に入ると、宵のうちから北東の空に北斗七星がよく見えるようになります。北の空の星座は、日々、刻々と、北極星を中心に反時計回りに動きます。先月の宵は北斗七星よりカシオペヤ座の方が高く見えていましたが、ひと月のあいだに北極星を挟んで回転し、高低が逆転しました。これからしばらくは、カシオペヤ座はふたこぶ山のM字形ではなく、W字形に見える、いかり星の名前が似合うようになります。一方、北斗七星は宵のうちは北東の空に、夜中には真北の北極星の上空に、そして明け方には北西の空にと、一晩中見える季節となります。このように北極星を回って動く星を周極星といいますが、北海道では北極星が西日本より5°以上も高く見えるので、北斗七星も更に高くまで昇り、そして沈まない周極星となります。アイヌの人々には、よく見えるこの北斗七星にたくさんの名前が伝わりますが、輪になって踊る儀式のイメージを重ね、ウポポ ノチゥ、ウポポ ケタという「輪舞する星」という意味の名前で呼ぶこともあったそうです。今月は、まさに一晩かけて北極星の周りを輪舞する北斗七星が見られます。どうぞ、時間をおいて何度も北斗七星を見てみてください。また東の空には、春の先駆けであるしし座に続き、麦星(アークトゥルス)も見え始めます。熟れた麦のようなオレンジ色の麦星は、低い空では赤っぽく見えるでしょう。明るい1等星なら、朝日や夕日のように赤くなる色の変化が見えるのです。こちらも、時間をおいて見比べるとおもしろいです。
宵の西の低空に宵の明星・金星

しばらく明け方の空に見えていた金星が、久しぶりに宵の空に帰ってきました。とはいえまだ太陽に近い方向に見えるため、日没直後の西の低い空に、少しの間だけ現れます。3月半ばを過ぎると、その高度が10°を越えるので、西の低い空が開けた場所なら、きっと見えるでしょう。これから徐々に高度が上がっていき、6、7月になると20°を越える見えやすい高さになります。夜空では月に次いで明るく、ひときわ美しく輝く宵の明星・金星ですが、暮れきらない夕焼けの空にのみ見られる今月は、ちょっとはかなく輝きます。
- 暗い中屋外で行動することになりますので、事故などには十分注意してください。特にお子様は、保護者の方と一緒に行動するようにしましょう。
- 明るい船内からデッキに出てすぐは、目が暗さに慣れていません。何分かデッキにいて目を慣らしてから、やっと星空や流星などの暗いものが見えるようになります。屋外に出て流星が見えないからといってすぐにあきらめてしまわずに、目が慣れるまでしばらく(15分ぐらい)待つことも必要です。
- 船は時速40キロ以上で走っています。意外に風が強く、船首で発生した海水のしぶきがかかることもありますので、風下での観測をお勧めいたします。
- 外部デッキの暴露部は波しぶきがかかったり、潮風で濡れていることが多く、大変滑りやすくなっていますのでスリッパやサンダル等すべり易い履物は着用しないで下さい。また、デッキは海面上20m以上あること、万が一夜間航海中に海中転落されますと発見が困難であることから、手すりに寄りかからないようお願い申し上げます。


