商船三井さんふらわあ 関西↔九州航路

運航状況

星空教室 2025年10月

さんふらわあの夜空

海の上で見る星空は、周りのビルや家々、近くの山々に邪魔されることがないのでとても広く、頭の上から水平線まで、そしてほぼ360°どの方角も見渡すことができます。陸上では広い砂漠や草原、高い山の上でしか見られないそんな星空を、さんふらわあの船上で、どうぞお楽しみ下さい。

※当イベントは開催日限定イベントです。イベント日程はこちらでご確認ください。

2025年の星空

2025年10月の夜空

東の空

東の空
この星空が見える時間
10月初旬21時頃
10月中旬20時頃
10月下旬19時頃

近年は10月に入っても残暑を感じますが、星空の方は着実に秋へと移り変わってきて、日が暮れて十分に暗くなると、秋の夜空のシンボルである秋の四辺形が、ポッカリと口を開けたように東の空に浮かび、よく見えるようになります。秋の四辺形は少し暗い2等星でできていますが、今年は近くで土星が明るく輝いているので、土星からたどって探してみるとよいでしょう。四辺形の一角から直線的に伸びる星の並びは、日本では枡に盛った米や豆を搔き落とす斗掻き棒に見立てられました。西洋では生け贄として献げられたかわいそうなアンドロメダ姫の姿と重なります。その北側には、アンドロメダ姫を生け贄に差し出したカシオペヤ女王とされるカシオペヤ座が、一晩中よく見えます。高い空ではM字形に見えるカシオペヤ座は、日本にはふたこぶの山に見立てたやまがた星という名が伝わります。アンドロメダ座には、肉眼で見える唯一の銀河、アンドロメダ銀河があります。やまがた星のひとつの山から、Y字になるように線を延ばしていくところにあります。晴れて月明かりのない夜なら、淡くぼんやりしたその姿が見つけられるかもしれません。正面に見るのではなく、目の端で斜めに見て探すと見えやすくなります。もし見えたなら、それは遥か250万光年の彼方にある1兆個の星々が放つ光が、250万年かけて届いたものです。天の川も、同じように目の端で見ると見えやすくなります。一方低い空には、すばるやすまるのあいて星といった、冬の星々も見えるようになってきました。暗い星が集まっている星団すばるも淡く輝いているので、同じように目の端で探してみるとよいです。天の川やすばるが見えたなら、最初は見えなかったアンドロメダ銀河も見えるかもしれません。澄んだ秋の夜空での淡い天体探し、どうぞチャレンジしてみてください。

西の空

西の空
この星空が見える時間
10月初旬21時頃
10月中旬20時頃
10月下旬19時頃

日暮れとともに頭上で輝きはじめる明るい星は、あい変わらず七夕の星々がつくる夏の大三角です。ただそれは日暮れが早くなってきているためで、20時ごろには夏の大三角もだいぶ西に傾いてきて、季節が進んでいることを感じさせます。大三角の一角のあまのがわ星から南斗六星にかけて見える淡い雲のような筋が、天の川です。天の川が見える夜なら、その東側に4等星の暗い星でできる菱形の星の並び、ひし星もきっと見えるでしょう。西洋では海の神ポセイドンの使者となるイルカに見立てられたいるか座です。すばると同じように淡い星座ですが、目の端をうまく使うと見えてくるでしょう。午前2時を過ぎると、あまのがわ星からすまるのあいて星へと続く冬の天の川と、冬の1等星たちが昇ってきます。冬の海上は風が強くゆっくり観察できませんが、今月なら時間をずらして夏冬両方の天の川と楽しむことができます。

中秋の名月と明けの明星・金星

旧暦で考えると今年は、閏水無月が入ったので中秋が少し遅く、葉月十五日にあたる日は10日6日となります。満月直前のこの日の月は、日没直前の17時過ぎに昇り始め、日暮れととともに真東の低い空で輝きはじめます。この日、月のすぐそばには、最も明るい時期迎えた土星も輝きます。この土星が西の水平線に沈む午前5時前後、東の空に金星が昇り始め、明るく輝きます。形と位置が日々変わる月は、19、20日には金星のそばで細い姿で共に輝きます。半年間よく見えていた明けの明星は、そろそろ観察が難しい時期に入ります。

デッキで星を見られるお客様へのお願い 星を見るには外に出ることになります。以下の注意事項をお守りいただき、星空を楽しんでいただきますようお願い申し上げます。

  • 暗い中屋外で行動することになりますので、事故などには十分注意してください。特にお子様は、保護者の方と一緒に行動するようにしましょう。
  • 明るい船内からデッキに出てすぐは、目が暗さに慣れていません。何分かデッキにいて目を慣らしてから、やっと星空や流星などの暗いものが見えるようになります。屋外に出て流星が見えないからといってすぐにあきらめてしまわずに、目が慣れるまでしばらく(15分ぐらい)待つことも必要です。
  • 船は時速40キロ以上で走っています。意外に風が強く、船首で発生した海水のしぶきがかかることもありますので、風下での観測をお勧めいたします。
  • 外部デッキの暴露部は波しぶきがかかったり、潮風で濡れていることが多く、大変滑りやすくなっていますのでスリッパやサンダル等すべり易い履物は着用しないで下さい。また、デッキは海面上20m以上あること、万が一夜間航海中に海中転落されますと発見が困難であることから、手すりに寄りかからないようお願い申し上げます。

星空教室 講師紹介

  • 田島 由起子
    自然教育事務所 宙 代表。大学で宇宙や地球について学び、高校講師を経て…

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  • つちたに のりお
    ある時はコンピューターエンジニア、ある時はスキューバダイビングのイン…

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  • 船田 智史
    大学時代には天文同好会に所属。1987年9月の沖縄金環日食を観て以来、皆既…

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  • 藤原 正人
    小学生のころより星空に興味を持ち、惑星、流れ星、彗星、星雲、星団その他…

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  • 坂元 誠
    星空と宇宙の楽しさを人に伝えることを仕事にして20年、多くの人々を星…

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