商船三井さんふらわあ 関西↔九州航路

運航状況

株式会社フェリーさんふらわあは、商船三井フェリー株式会社(首都圏~北海道航路)と合併し、2023年10月1日より、株式会社商船三井さんふらわあとして発足いたしました。

星空教室 2022年7月

さんふらわあの夜空

海の上から見る星空は、普段陸から見ている星空と違って、街の明かりや山に邪魔されることがないのでとっても綺麗です。頭の上から水平線まで、360度どの方角も見渡すことができます。陸からでは広い砂漠や草原、高山の上からしか見られない、特別な星空を、さんふらわあからどうぞお楽しみください。流星群や天の川を見た記憶は、忘れられない想い出になります。

※当イベントは開催日限定イベントです。イベント日程はこちらでご確認ください。

2022年7月の夜空

北東の空

北東の空
この星空が見える時間
7月初旬22時半頃
7月中旬21時半頃
7月下旬20時半頃

7月はまだ梅雨空で星の見えないことが多いですが、雨雲の向こうでは、日暮れととともに七夕の星々が昇りはじめます。七夕の明るい1等星が形づくる夏の大三角は、十分に暗くなる頃にはよく見える高さにまで昇り、明け方まで一晩中楽しむことができます。夏の大三角の星はどれも白く、最も明るい星がおりひめ星です。対となるひこ星はそれに次ぐ明るさですが、三星の中では少し遅れて昇ってきます。ひこ星はよく見ると、少し暗いふたつの星に挟まれており、これをひこ星のお供と見た地域が日本にはたくさんありました。お供を牛と見た地域もありましたが、犬を連れていると見る地域の方が実は多かったようで、特に九州には「犬飼い」という意味の名前が多く伝わっています。暗い方のお供は見えにくいですが、3等星の明るい方のお供は見つけられるでしょう。ぜひ探してみてください。天の川を挟んで輝くおりひめ星・ひこ星に対し、夏の大三角の三つ目の星・デネブは、ちょうど天の川の中で輝いていることから、日本にはあまのがわ星という名前が伝わります。あまのがわ星を頭に掲げた十文字星も、ちょうど天の川の中に横たわっています。天の川が見えにくいときは十文字星をたよりに探してみるとよいでしょう。天の川はおりひめ星・ひこ星の間を通り、南はうおつり星の方へと、また反対側のいかり星(カシオペヤ座)の方へも流れていきます。目の端を意識して、空全体をぼんやり眺めると、ふっと薄い雲のような一筋の天の川が見えてきます。夜が更けてくると、東の空に土星も昇ってきます。月末にはその辺りから方々へ、みずがめ座流星群ややぎ座流星群の流れ星が流れ出します。

西の空

西の空
この星空が見える時間
7月初旬21時半頃
7月中旬21時頃
7月下旬20時半頃

夏至を過ぎて間もない7月はまだ日暮れが遅く、西の空に星が見え始めるのは20時ごろからになります。まだ夕焼けの色が残る空にいち早く輝き始めるのは、明るい春の大三角の星々です。一番高いところで輝く麦星、アークトゥルスは、ひときわ明るくそのオレンジ色が目を引きます。麦星から北の方に目を移すと、大きな柄杓形をした北斗七星が見つかります。そうして視界を広くして大きく空を見渡すと、春の大曲線が見えてくるでしょう。季節が夏に移り変わってきて、深夜には春の星々は水平線に沈んでいきます。一方、南の方に目を移すと、低い空に明るく輝く赤星と、釣り針のような形をした魚つり星、さそり座が見えてきます。釣り針の先、サソリの尻尾の辺りは天の川が最も濃くなるところで、その東側には、北斗七星そっくりな形の南斗六星がひっそりと輝きます。北斗七星は死を司り、南斗六星は生を司るとされます。ともすると当たり前になってしまう「生」ですが、意識すると見えてくる南斗六星のように、「生」についても意識すると、さまざまなことが見えてくるように思います。

明けの明星・金星 夜中の明星・木星

夜明け前の東の低い空には、明けの明星・金星が明るく輝いています。星座をつくる恒星と違い、惑星は地球との距離によって明るさが変化し、金星は今最も暗く見える時期ですが、それでも他の星と比べてひときわ明るく輝いています。一方南の高い空には、木星が明るく輝いています。金星の輝きには及びませんが、それに次ぐ輝きを見せる木星は、夜中の明星ともよばれます。地球より内側で太陽を廻る金星は、明け方や夕方の低い空にしか見えませんが、外側を廻る木星は夜中にも見えるからです。明けの空の二つの明星は、いま少し楽しめます。

デッキで星を見られるお客様へのお願い 星を見るには外に出ることになります。以下の注意事項をお守りいただき、星空を楽しんでいただきますようお願い申し上げます。

  • 暗い中屋外で行動することになりますので、事故などには十分注意してください。特にお子様は、保護者の方と一緒に行動するようにしましょう。
  • 明るい船内からデッキに出てすぐは、目が暗さに慣れていません。何分かデッキにいて目を慣らしてから、やっと星空や流星などの暗いものが見えるようになります。屋外に出て流星が見えないからといってすぐにあきらめてしまわずに、目が慣れるまでしばらく(15分ぐらい)待つことも必要です。
  • 船は時速40キロ以上で走っています。意外に風が強く、船首で発生した海水のしぶきがかかることもありますので、風下での観測をお勧めいたします。
  • 外部デッキの暴露部は波しぶきがかかったり、潮風で濡れていることが多く、大変滑りやすくなっていますのでスリッパやサンダル等すべり易い履物は着用しないで下さい。また、デッキは海面上20m以上あること、万が一夜間航海中に海中転落されますと発見が困難であることから、手すりに寄りかからないようお願い申し上げます。

星空教室 講師紹介

  • 田島 由起子
    自然教育事務所 宙 代表。大学で宇宙や地球について学び、高校講師を経て…

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  • つちたに のりお
    ある時はコンピューターエンジニア、ある時はスキューバダイビングのイン…

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  • 船田 智史
    大学時代には天文同好会に所属。1987年9月の沖縄金環日食を観て以来、皆既…

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  • 藤原 正人
    小学生のころより星空に興味を持ち、惑星、流れ星、彗星、星雲、星団その他…

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  • 坂元 誠
    星空と宇宙の楽しさを人に伝えることを仕事にして20年、多くの人々を星…

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