商船三井さんふらわあ 関西↔九州航路

運航状況

株式会社フェリーさんふらわあは、商船三井フェリー株式会社(首都圏~北海道航路)と合併し、2023年10月1日より、株式会社商船三井さんふらわあとして発足いたしました。

星空教室 2021年7月

さんふらわあの夜空

海の上から見る星空は、普段陸から見ている星空と違って、街の明かりや山に邪魔されることがないのでとっても綺麗です。頭の上から水平線まで、360度どの方角も見渡すことができます。陸からでは広い砂漠や草原、高山の上からしか見られない、特別な星空を、さんふらわあからどうぞお楽しみください。流星群や天の川を見た記憶は、忘れられない想い出になります。

※当イベントは開催日限定イベントです。イベント日程はこちらでご確認ください。

2021年7月の夜空

南東の空

南東の空
この星空が見える時間
7月初旬 22時頃
7月中旬21時頃
7月下旬20時頃

7月の星空というと、七夕を思い起こすことが多いでしょうか。でも旧暦に照らすと今年の7月初旬はまだ皐月、中下旬が水無月、七夕、つまり文月七日は8月14日となります。七夕はもともと旧暦の行事で、そもそも梅雨が明けた後の行事なのです。それでも7月になると、七夕の星は日が暮れるとともに東の空に姿を見せ、明け方明るくなるまで一晩中夜空で輝きます。ある意味ではやはり、7月は七夕の季節です。織女、おりひめは機織り(はたおり)の上手ですが、日本では中国から伝わった機織り機、高機(たかばた)を棚機(たなばた)とも呼んだことから、おりひめ星も”たなばた”と呼ばれたようです。”七夕”も祭りを行う文月七日の夕暮れを意味して”しちせき”と呼ばれていたものが、七夕まつりの広がりとともに、”たなばた”と読み替えられていきました。一方、中国では牽牛と呼ばれていたひこ星は、日本では古くは“いぬかい星”と呼び、牛ではなく犬にちなんだ名前だったようです。十文字星は、その名の通り十字に星がならんでいますが、その長軸方向はそのまま天の川と重なっています。天の川はそのまま、釣り針形の魚つり星の、針の先に向かって流れていきます。今では地上の灯りですっかり見えにくくなってしまった天の川ですが、空が暗かった昔、天の川の中でひときわ明るく輝く十文字星の頂点の1等星を”あまのがわぼし”と呼んだのは自然なことだったでしょう。梅雨が明ける下旬、26日以降ならば、月が昇るまでの時間に天の川もきっと見られるます。ちょうどそのころは流星群の流れ星も現れるので、晴れた日にはぜひ、ゆっくり時間をとって夜空を眺めてみてください。

西の空

西の空
この星空が見える時間
7月初旬21時半頃
7月中旬21時頃
7月下旬20時半頃

7月に入ると、北斗七星はすっかり北西の空に移動し、真正面に向くと、天から吊り下げられた大きな柄杓のように見えます。柄杓の柄のカーブを延ばしていくと、西の高い空にオレンジ色の麦星が見つかり、さらに南西の空の白い真珠星へと続く、大きな曲線になります。この春の大曲線はとても雄大で、高い空に見上げると、閉じていた胸がぐっと開かれていく感覚になりますが、東の空に夏の星々が見られるようになってくると、徐々に西の低い空に移っていき、見納めの時期が近づいてきます。金星が輝いているところは、ちょうどしし座の顔から前足のあたりですが、低くなり、もう星はよく見えなくなりました。唯一、尻尾の2等星・デネボラが、麦星、真珠星とともに春の大三角を見せてくれています。木々の葉が新緑の黄緑から濃い緑へと徐々に変化するように、日々、夜空の主役も春の星々から夏の星々へと移り変わっていきます。

宵の明星と火星 束の間の会合

先月から見えやすくなってきた金星は、これから年末まで毎日、日没後間もない西の空で、明るい輝きを見せます。そこは水平線から10°ほどの低い空ですが、水平線まで見渡せる船上ではよく見えます。宵の明星とも呼ばれる金星の輝きは格別なので、ぜひ眺めてみて下さい。大気の状態がよければ沈む直前に、その星明かりが海面に映ることもあります。季節もよいので、どうぞ注目してみましょう。12~15日はその金星に、赤い火星がぐっと接近します。火星はこれから年明けまでしばらく見えなくなり、今月が見納めとなります。

デッキで星を見られるお客様へのお願い 星を見るには外に出ることになります。以下の注意事項をお守りいただき、星空を楽しんでいただきますようお願い申し上げます。

  • 暗い中屋外で行動することになりますので、事故などには十分注意してください。特にお子様は、保護者の方と一緒に行動するようにしましょう。
  • 明るい船内からデッキに出てすぐは、目が暗さに慣れていません。何分かデッキにいて目を慣らしてから、やっと星空や流星などの暗いものが見えるようになります。屋外に出て流星が見えないからといってすぐにあきらめてしまわずに、目が慣れるまでしばらく(15分ぐらい)待つことも必要です。
  • 船は時速40キロ以上で走っています。意外に風が強く、船首で発生した海水のしぶきがかかることもありますので、風下での観測をお勧めいたします。
  • 外部デッキの暴露部は波しぶきがかかったり、潮風で濡れていることが多く、大変滑りやすくなっていますのでスリッパやサンダル等すべり易い履物は着用しないで下さい。また、デッキは海面上20m以上あること、万が一夜間航海中に海中転落されますと発見が困難であることから、手すりに寄りかからないようお願い申し上げます。

星空教室 講師紹介

  • 田島 由起子
    自然教育事務所 宙 代表。大学で宇宙や地球について学び、高校講師を経て…

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  • つちたに のりお
    ある時はコンピューターエンジニア、ある時はスキューバダイビングのイン…

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  • 船田 智史
    大学時代には天文同好会に所属。1987年9月の沖縄金環日食を観て以来、皆既…

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  • 藤原 正人
    小学生のころより星空に興味を持ち、惑星、流れ星、彗星、星雲、星団その他…

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  • 坂元 誠
    星空と宇宙の楽しさを人に伝えることを仕事にして20年、多くの人々を星…

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