商船三井さんふらわあ 関西↔九州航路

運航状況

株式会社フェリーさんふらわあは、商船三井フェリー株式会社(首都圏~北海道航路)と合併し、2023年10月1日より、株式会社商船三井さんふらわあとして発足いたしました。

星空教室 2021年11月

さんふらわあの夜空

海の上から見る星空は、普段陸から見ている星空と違って、街の明かりや山に邪魔されることがないのでとっても綺麗です。頭の上から水平線まで、360度どの方角も見渡すことができます。陸からでは広い砂漠や草原、高山の上からしか見られない、特別な星空を、さんふらわあからどうぞお楽しみください。流星群や天の川を見た記憶は、忘れられない想い出になります。

※当イベントは開催日限定イベントです。イベント日程はこちらでご確認ください。

2021年11月の夜空

南西の空

南西の空
この星空が見える時間
11月初旬 21時半頃
11月中旬20時半頃
11月下旬19時半頃

今月も日没から間もなくすると、南西の低い空で宵の明星、金星が明るく輝きはじめます。20時前に金星が水平線に沈むと、一気に存在感を増すのが木星です。金星の輝きにはかないませんが、おりひめ星・ひこ星といった1等星の5倍以上の明るさで輝き、目を引きます。深夜に沈むまでは木星が夜空の主役でしょう。もし大きめの双眼鏡があれば、木星の周りを廻る4個のガリレオ衛星が、微かな光点として木星のすぐそばに見られることもあります。この衛星たちは毎日それぞれに見える位置が変わるので、その変化が面白いです。望遠鏡を手にしたガリレオが毎日夢中になって観察し、その位置を記録した気持ちもよくわかります。持っている方はぜひ、ときどき双眼鏡で見てみましょう。
木星の近くには土星、そしてみなみのひとつ星が少し控えめに輝いています。太陽の周りを廻っている木星や土星といった惑星は、年ごとに輝く位置が変わっていきます。2年後には木星が離れ、5年後には土星も離れて、この領域にはみなみのひとつ星がポツンと輝くだけになります。「みなみのひとつ星」とは、そんな星空を見て名づけられた名前だったのです。今年は明るい3個の星がちょっと賑やかに輝くこの領域を、存分に楽しみましょう。木星から視線を上げて頭上に目をやると、秋の夜空のシンボル、秋の四辺形がぽっかり浮かんでいる姿も見えます。
西の空には、夏の大三角がいま少し見られます。おりひめ星とひこ星の間には、十文字星に重なるように天の川も流れています。薄い雲のようにはかない天の川の姿、ぜひ探してみてください。

東の空

東の空
この星空が見える時間
11月初旬21時半頃
11月中旬20時半頃
11月下旬19時半頃

東の空には、冬の明るい星々が姿を見せはじめます。先頭を切って昇ってくる冬の1等星は、五角星の一角で輝くカペラです。カペラには、日本では「すまるのあいて星」という名前が伝わっていますが、この「すまる」とは「すばる」のこと、つまりプレアデス星団のことです。すばるは、日本で最も有名な星の名前のひとつと思いますが、見たことはあるでしょうか? すばるは少し暗い星の集まりで、明るくキラキラ輝く1等星とはちがい、ポワッと薄雲のように淡く輝いています。街中の明るい空には見えないことも多いので、見たことがない方も多いかも知れません。でも街から離れた暗い夜空では、その淡い輝きこそがキラキラ輝く星より存在感があります。そのため、これには「すばる(昴)」という立派な名前があるのに、ほぼ同時に昇ってくる明るいカペラには昴の相手という名前を付け、その次に昇ってくる1等星・アルデバランも昴の後星などと呼んでいたようです。昔の人々のすばるへの注目度が伺えます。満月の前後を除き、暗い海上の空ならその不思議な淡い輝きが見られるので、ぜひ味わってみてください。
北の空には、ふたコブ山のやまがた星(カシオペヤ座)が高い空に見え、そこから北の方角の指針となる北極星を見つけ出すことができます。こちらもぜひ探してみましょう。

宵の空の、明星と色づく満月に注目

初夏から日暮れ間もない西の低い空で明るく輝いていた金星、宵の明星が、今月はさらに明るさを増して南西の空で輝きます。12月の半ばに急に高度が下がり、見えなくなっていくので、宵の明星はそろそろ見納めとなります。11月8日は、この金星のすぐそばに細い月が並び、印象的な空となるでしょう。また19日は、日没と同時に満月が東の空から昇ってきますが、このとき月には地球の影が掛かり、月食が起こっています。今回は皆既食にはなりませんが、18時過ぎに月の98%が影に入るので、前後の時間は月が少し色づいて見えるかもしれません。

デッキで星を見られるお客様へのお願い 星を見るには外に出ることになります。以下の注意事項をお守りいただき、星空を楽しんでいただきますようお願い申し上げます。

  • 暗い中屋外で行動することになりますので、事故などには十分注意してください。特にお子様は、保護者の方と一緒に行動するようにしましょう。
  • 明るい船内からデッキに出てすぐは、目が暗さに慣れていません。何分かデッキにいて目を慣らしてから、やっと星空や流星などの暗いものが見えるようになります。屋外に出て流星が見えないからといってすぐにあきらめてしまわずに、目が慣れるまでしばらく(15分ぐらい)待つことも必要です。
  • 船は時速40キロ以上で走っています。意外に風が強く、船首で発生した海水のしぶきがかかることもありますので、風下での観測をお勧めいたします。
  • 外部デッキの暴露部は波しぶきがかかったり、潮風で濡れていることが多く、大変滑りやすくなっていますのでスリッパやサンダル等すべり易い履物は着用しないで下さい。また、デッキは海面上20m以上あること、万が一夜間航海中に海中転落されますと発見が困難であることから、手すりに寄りかからないようお願い申し上げます。

星空教室 講師紹介

  • 田島 由起子
    自然教育事務所 宙 代表。大学で宇宙や地球について学び、高校講師を経て…

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  • つちたに のりお
    ある時はコンピューターエンジニア、ある時はスキューバダイビングのイン…

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  • 船田 智史
    大学時代には天文同好会に所属。1987年9月の沖縄金環日食を観て以来、皆既…

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  • 藤原 正人
    小学生のころより星空に興味を持ち、惑星、流れ星、彗星、星雲、星団その他…

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  • 坂元 誠
    星空と宇宙の楽しさを人に伝えることを仕事にして20年、多くの人々を星…

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